朝日 地球会議2018特別協賛企業・団体による 特別講演・登壇

朝日 地球会議2018 特別協賛企業・団体による 特別講演・登壇 広告特集 企画・制作 朝日新聞社メディアビジネス局

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特別講演
世界最高水準の容器包装で地球規模の課題
「食品ロス削減」に貢献する
野口 晴彦
凸版印刷 常務執行役員 生活・産業事業本部 パッケージソリューション事業部長
グローバル事業部、生活・産業製造事業部担当

「食品ロス問題」をどうとらえ、取り組むか

「食品ロス」とは、字義通り、まだ食べられる状態にあるにもかかわらず食品が廃棄・失われることです。

世界全体では、毎年、生産食糧の約1/3に相当する13億トンもの食品ロス・廃棄が発生し(国連食糧農業機関(FAO)「世界の食料ロスと食料廃棄(2011年)」)、日本国内で生まれた食品ロスは、農林水産省の2016年度の調査によると643万トン(推計)です。

一方、国連WFPの最新の推計では、2018年の世界の飢餓人口は8億2000万人以上とみられ、世界総人口のおよそ9人に1人が飢餓に直面しています。

食品の廃棄や損失の原因は多様で、生産・加工・流通・消費の各段階で発生しています。

昨今、国内では、国、家庭、事業者それぞれが、食品ロス削減への取り組みを進めています。国の取り組みとしては「食品ロス削減推進法」が2019年10月に施行されました。

食品メーカーでは、賞味期限を年月日から年月表示へ変更するほか、AIを活用した廃棄ロスの削減に取り組んでいます。卸売業者は、まだ食べられる食品を生活困窮者などに配給するフードバンクを活用したり、商品が必要となる日の2日前までにメーカーに発注する受発注制度の改善などを行っています。小売業者は、1/3ルールと呼ばれる商習慣の改善、また陳列棚の手前から購入させる取り組みなどを行い、消費者行動の改善をうながしています。外食産業では、小容量メニューの導入などで提供単位の調整を行ったり、食品リサイクルの実施に取り組んでいます。

そのような中で、容器包装メーカーとしてできることは何か。

私たち凸版印刷は、「食品ロス」の現状を真摯に受け止め、これを世界規模で起こっている大きな問題であると認識しています。

食品ロスの削減につながる容器包装とは

食品の廃棄や損失の原因は多様ですが、食品廃棄物の発生を抑制するために、容器包装が果たす役割は大きいと考えています。

容器包装には、「守る」、「運ぶ」、「伝える」の大きく3つの役割がありますが、中でも食品ロス削減には「守る」役割が貢献しています。

「守る」は、「賞味期限の延長」、「鮮度保持」、「小分け包装」、「内容物の付着防止」、「輸送時の損傷軽減」の5つの切り口に分類することができます。

「賞味期限の延長」の事例としては、マヨネーズ容器の多層構造化があります。容器の酸素バリア層の間に酸素吸収層を挟み込み、多層構造にしたことで、外部から透過してきたわずかな酸素も吸収できるようになり、容器包装の改善と製造段階の改善の組み合わせによって、賞味期限を従来よりも延長することができました。

「鮮度保持」の事例としては、しょうゆボトルの二重構造化があります。二重構造にすることで、開栓後もしょうゆに酸素が触れず、高い保存性を実現。また押し加減により、少量から多量まで注ぎ出しの調整が可能になり、開封後の内容物酸化による劣化を抑制するだけでなく、最後まで注ぎ出せる構造によって、ボトル内の残渣を削減できるようになりました。

「小分け包装」の事例としては、ファミリー向けの3〜4人前シリーズに加えて、少人数向けの2人前シリーズを設定。これにより、世帯人数に合わせたシリーズを揃えることで作りすぎによる食べ残しを削減できます。

「内容物の付着防止」には、ヨーグルト容器の撥液機能付与が挙げられます。蓋に撥液機能を持たせた構造を採用し、ヨーグルトの分離性を向上。開封時にヨーグルトがフタに付着せず、残渣を削減できるようになりました。

「輸送時の損傷軽減」としては、果実容器への機能性付与があります。果実を包む不織布と成形底容器で構成された容器包装を開発。不織布の伸縮により、輸送・荷扱いにおける振動・衝撃から青果物の損傷抑制が可能になりました。

一口に食品ロス削減へ貢献する容器包装の改善・工夫といってもこのように多岐にわたります。

世界最高水準のバリア性能「GL FILM」の果たす役割

凸版印刷は、1900年の創業時から紙製容器を扱い、これまでにパッケージ事業で多様な技術革新を重ねてきました。環境性能についても1960年代のゴミの埋め立て問題に始まり、1970年の廃棄物処理法などの法制度やさまざまな環境問題に関する社会情勢に、常に即した対応を進めてきました。

そして、1986年に透明バリアフィルム「GL FILM」の販売を開始いたしました。

「GL FILM」は、バリア性能など容器包装の機能を高めながらも、アルミ代替として用いることで層構成を減らし、使用資源を削減したり、CO₂排出量を減らすことができ、優れた環境適性を実現できるものです。

基材となるフィルムの内側に酸素や水蒸気などの透過を防ぐ無機蒸着層とコート層を積層し、安定したバリア性能を発揮できる造りになっています。さらに内容物に見合ったグレードのフィルムを採用することで保存性をより向上させることができます。この「GL FILM」を採用することで、高い保香性能と酸素バリア性、防湿性により、香りの飛散や酸化吸湿を防ぎ、封入時の風味や食感を保つことが可能になります。さらには、個包装とすることで利便性が向上し、家庭での廃棄ロス削減にもつながります。

また1975年開発の酒類用の紙製液体容器をアルミを用いた仕様から「GL FILM」に切り替えたことで、牛乳パックと同じルートでのリサイクルを可能にするなど、新たな容器の可能性も提示してきました。こうして「GL FILM」は、現在に至るまでさまざまな用途で活用され続けています。

食品ロス削減につながる容器包装にはさまざまな取り組みや手法があり、食品の種類によって異なります。しかし、容器包装を改善していくことが食品ロス削減へつながっていくことに変わりはありません。

現在、プラスチックごみ問題や食品ロス削減など世界規模の課題に対して、容器包装の素材や構造の工夫など、容器包装の高機能化による貢献に大きな期待が寄せられています。

そのような中で、凸版印刷はこれからも、課題解決に向けて製品のライフサイクル全体で対応できるよう、環境に配慮した各種容器包装・技術を開発・提案していきます。これからも包装業界のリーディングカンパニーとして、容器包装に関わるさまざまな課題解決に挑み続けていきます。

朝日地球会議 環境 その先へ 接続可能な社会の実現 The Environment and Beyond~Towards a Sustainable Society 公式サイトはこちら