
【第9回】領収書は提出不要に!医療費控除・セルフメディケーション税制で確定申告するには?
確定申告の代表的な控除の一つが、医療費控除。2017年分の確定申告からは、医療費控除の特例として、セルフメディケーション税制も始まり、書類の作成方法も少し変わりました。今回はそんな医療費控除とセルフメディケーション税制のポイントをお話ししていきたいと思います。
①医療費控除って?
医療費控除は、病院・歯医者の治療費、交通費、薬代、妊娠中の検診などで医療費を支出したときに、一定の金額を超えた場合は確定申告をすることにより所得控除が受けられ、税金が減り、その分の税金が還付金として戻ってくるというもの。
いくら以上の医療費を支払ったら、どのように医療費控除が適用されるのかというと、1~12月の1年間に支払った医療費から保険金などで補われた金額を引いた金額が、10万円(その年の総所得金額が200万円未満の人は総所得×5%の額)を超えた場合、その超えた部分が医療費控除の金額となり、所得から差し引くことができます。
注意しなければならないのは、支払った医療費が全部戻ってくるわけではなく、基本的には10万円を超えた部分をもとに計算されるということ。10万円というと結構高い印象なのですが、一緒に住んでいる家族や仕送りをしている家族の医療費や、風邪やけがなどの治療のための薬であればドラッグストアで購入したものも医療費控除の医療費に含むことができます。また、控除額の上限は200万円となっているため、何百万と支払ったとしても200万円以上は控除されないので注意してくださいね。
②セルフメディケーション税制って?
セルフメディケーション税制とは、ドラッグストア等で購入したロキソニンやバファリンなどの対象となる市販薬(スイッチOTC医薬品)代が一定の金額を超えた場合に、医療費控除と同様確定申告をすることにより所得控除が受けられるというもの。
通常の医療費控除とは違い、こちらも購入代金の合計額が8万8千円までと上限はあるものの、対象の薬の購入代金が1万2千円を超えた場合に、超えた分が所得から控除される仕組みなので、金額のハードルは低くなっています。
セルフメディケーション税制の場合に注意しなければならないのは、適用を受けるには健康診断や予防接種などを受けている必要があり、その診断書などを確定申告の際に提出する必要があるということ。
また、すべての薬が対象となっているわけではありません。同じ効果の薬であれば対象薬を買わないともったいないので、セルフメディケーション税制のマークがついている対象の薬かどうかチェックして購入しましょう。こちらも家族の分の薬代を含めることができますよ。
③領収書の提出が不要&バス代や電車代も忘れずに!
2017年分の確定申告から大きく変わったのが、医療費の領収書やセルフメディケーション税制対象薬の領収書の提出が不要になったというところ。国税庁の確定申告の特設ページにある医療費控除の明細書・セルフメディケーション税制の明細書を印刷するなどして、必要事項を記載し、それを提出するだけで大丈夫になりました。
今までは明細もつけてさらに封筒にごそっと領収書をいれて送らなければいけなかったので、その手間がなくなったのはありがたいです。
また、国税庁の医療費控除の明細の記載例にも載っているのですが、意外と知られていないのが、医療費控除には病院や薬局までのバス代や電車代などの交通費も含めることができるということ。
こちらも領収書の提出は不要で、明細書にかかった分の交通費を記載するだけ。良い病院に行くために遠方へ行っている方も多いと思いますので、ぜひ交通費の計算も忘れないようにしてください!
④注意しなければいけないのは?
【第1回】身近な税金と年末調整・確定申告でもお話ししましたが、医療費控除やセルフメディケーション税制のような還付の申告であれば、3月15日をすぎても間に合います。必要な書類の整理や明細書の作成など少し手間がかかってしまいますが、焦らず漏れのないようにしてくださいね。
最後に注意しなければならないのが、医療費控除とセルフメディケーション税制は併用できないということ。どちらにも適用できるくらいの出費がある場合、医療費控除を使った方が得なのか、セルフメディケーション税制を使った方が得なのか、自分で判断する必要があります。
国税庁の「確定申告特集」のサイトで、医療費控除とセルフメディケーション税制のそれぞれの減税額のシミュレーションをすることができるので、ぜひ試してみましょう!













