「オッケー!」遺伝性難病の告知に息子は答えた 治療求める母の願い

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吉備彩日
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 「余命10~15年」

 青森市に住む小山内(おさない)美和子(みわこ)さん(41)は2015年1月、上京して受診した東京医科歯科大病院で、当時小学1年だった次男の龍弥(りゅうや)さん(15)の病状について、そう告げられた。

 「毛細血管拡張性運動失調症(A―T)」という遺伝性疾患だった。治療法はなく、研究も進んでいないという。

 ならば、少しでも多くの人にA―Tについて知ってもらい、研究してもらえるようにしないと――。美和子さんはそう気持ちを奮い立たせた。「私が何とかしなきゃ」

 知人らに協力を求め、16年2月、青森にNPO法人を設立した。

 なるべく多くの時間を龍弥さんのために使おうと、好きだった飲食店の仕事は辞めていた。

 A―Tについて紹介するホームページをつくり、機会があれば、全国どこへでも講演に立った。雪が降る日も街頭に立ち、募金を求めた。

 集まったお金で、パンフレットをつくり、飲食店などに置いてもらった。医師らが集まる研究会を開催し、19年度からは、A―Tに関わる研究に助成金を出し始めた。

 法人名は、「ふたつの虹」。

 名前を考えていたとき、美和子さんの運転で下校していた龍弥さんが、空にかかる二重の虹(ダブルレインボー)を車窓から見つけ、「あ!」と教えてくれた。

 調べると、ハワイでは願いがかなう幸運の象徴だという。ぴったりだと思った。

 一方、症状は徐々に進行していった。

 せきの症状は、処方してもら…

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この記事を書いた人
吉備彩日
くらし報道部|社会保障担当
専門・関心分野
社会保障、医療、共生社会