インタビュー連載「8がけ社会」を読み解く
人口減少が進み、現役世代が今の8割の水準に減ると同時に、高齢者数がピークを迎える2040年の「8がけ社会」。各地の自治体が、ふるさとを出た若者をどう呼び戻し、新たな人材を引き寄せられるかに頭を悩ませている。誰もが答えを見つけ出せないなか、「寛容性」が解だと、ライフルホームズ総研(東京)の島原万丈所長は説く。その真意を聞いた。
「8がけ社会」を読み解く
高齢化がさらに進む2040年、働き手はますます必要になるのに、現役世代は今の8割になる「8がけ社会」が訪れます。今まで通りが通用しない未来をどう生きるか、インタビューを通じて読み解きます。
――愛媛県の港町の出身ですね。
県南部の宇和島市で、いわゆる家業をやっている本家の長男でした。子どものころから「家を継ぐんだ」とずっと言われてきました。でも他人に人生を決められることは非常に嫌で、一刻も早く地元を出たかった。
私自身もそうですけど、高校を卒業したとき「故郷のために、ここに残れ」と言われたら、どう思いますか。「冗談じゃない」と嫌になるはずです。若い人は東京でも海外でもどこでもいい、外に出ていろんなスキルや知見を広げて戻ってくるのが理想。「地元から出て行くな」と言うのは違うと思っています。
問題なのは若者の転出が多いことではなく、外の世界で新しい技術や知識を学んだ優秀な若者が戻ってこないこと。あるいは生まれ故郷にこだわらず、自分の能力を発揮できる場所を探している若者が、その地域を選んでくれないことにあるんです。
――若者が故郷に戻らない理由は、地方に就職先がないからだと聞きます。
たしかに国の調査などでも「仕事がない」というデータが出てきます。でも本当にそうなんでしょうか。
なぜ帰らないのかと聞かれたら、選択肢の中から「仕事がない」を選びますけど、そもそも故郷を出た若者に地元に帰ろうという発想がない。アンケートの中に選択肢がないから「仕事がない」と答えるだけなんじゃないですか。我々の調査では「東京の暮らしが気に入っているから」という選択肢を加えましたが、それがもっとも多い回答でした。特に未婚女性で顕著です。
仕事がないことがUターンの阻害要因になっていることは否定しません。でも、それだけでは、なぜ沖縄のUターン率が高いのかという問題を説明できない。そこで私たちがたどり着いた答えが「寛容性」です。
Uターン意向と相関度が高いのは
――どういうことでしょうか?
沖縄は働き先も少なく失業率…
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小谷みどりシニア生活文化研究所代表理事解説隠岐の海士町に出入りしています。スーパーもない島の前町長は、「ないものはない」をキャッチフレーズに掲げ、移住者たちが特産品や観光商品の開発をしています。今では人口の2割近くが、Iターン、Uターンです。よそ者や外の空気を吸ってきた人だからこそ
2025年11月5日 07:16
金暻和韓国在住メディア人類学者視点寛容性という指標を軸に、人々の移動・移住傾向を分析するという発想は、非常に示唆的で意義深いと思った。 いまや、生まれ故郷で一生を過ごす人の方がむしろ少なく、多くの現代人は、人生のどこかの段階で新しい地域と「縁」を結びながら生きている。仕事
2025年11月5日 09:04












































