慢性腎臓病(CKD)セミナー
広告特集 企画・制作 朝日新聞社メディアビジネス局

腎臓の機能は大きく、尿をつくることとホルモンをつくることに分けられます。尿をつくることの中には、体の水分量を調節する、老廃物を排泄する、体液中の電解質を適度な濃度に保つ、体の中を弱アルカリ性に保つ(酸塩基平衡の維持)があります。ホルモンの産生では、血液をつくるホルモン(エリスロポエチン)がつくられ、骨に関係するビタミンDの活性化も行っています。こうした腎臓の機能が低下すると、高血圧や浮腫、たんぱく尿や血尿、貧血や低カルシウム血症などが起こってきます。
慢性腎臓病(CKD)は、腎機能が徐々に低下する状態で、その過程は、原因によらず共通する部分が多く、同様の対策がとられることから提唱された概念です。腎機能低下(推算糸球体ろ過量〈eGFR〉が60㎖/分/1.73㎡)か、腎障害(尿や腎画像の異常)のいずれか、あるいは両方が3カ月以上続くときに、CKDと診断されます。eGFRは血清クレアチニン濃度、年齢、性別から算出されます。
腎機能は加齢に伴っても低下します。ところが、何らかの腎臓病があると低下のスピードが速まります。できる限り早く治療を始めることで、進行を遅くすることが必要です。腎機能が大きく低下すると透析が必要になり、現在全国で35万人が透析を受けています。その原因疾患として、以前は慢性糸球体腎炎が多かったのですが、現在は糖尿病性腎症や高血圧が原因の腎硬化症が増えています。このことから、CKDの結果として起こる心血管疾患や末期腎不全をいかに予防するかが、CKD治療の目的となります(図)。

CKDの治療には生活習慣の改善、食事療法などがあります。なかでも重要なのが高血圧と糖尿病の治療です。血圧測定で大切なのは家庭血圧です。降圧薬では、レニン・アンジオテンシン(腎臓から出る血圧を調節するホルモン)を抑制する薬がよく用いられます。また、糖尿病から腎機能低下に進行しないためには血糖コントロールが重要です。尿検査で、たんぱく質よりも先に現れる微量アルブミン尿の段階なら元に戻る可能性があります。その段階で発見して早期に対策をとることが必要です。
症状に対する治療では、貧血にはエリスロポエチン製剤、体液過剰(むくみ)には塩分制限や利尿薬、高カリウム血症にはカリウム制限やカリウム吸着薬があります。リン・カルシウムの異常も、骨がもろくなり、動脈硬化のリスクを高めることから、リン制限やリン吸着薬での治療が必要です。
腎代替療法には腎移植、血液透析、腹膜透析があります。どれも事前の準備が必要です。