慢性腎臓病(CKD)セミナー
広告特集 企画・制作 朝日新聞社メディア事業本部
西沢 邦浩氏
西沢 皆さまから寄せられた質問に答えていただきます。まず水分や塩分、蛋白質はどのくらい摂ったらよいですか?
徳丸 1日に必要な水分量は、一般的には自分の体重×30とされます。体重60㎏では1800㎖です。ただし、普通に食事をすると食品自体に約1ℓの水分が入っており、残り800㎖が飲料の目安となります。夏場など汗をかく季節は発汗分を補う必要があります。風邪を引いて熱があるときも上乗せする必要があります。
塩分は、高血圧などで制限を指示されている場合は1日3~6g、CKD予防を目指すなら1日7~8gが目安です。現在、日本人平均は1日10~11gの食塩を摂っていますから、今の食事から3gほど減らすと予防効果が期待できます。蛋白質は手のひら大を目安にすると、過剰でも不足でもない1日の蛋白質量は、魚、肉、卵、乳製品、大豆製品を手のひら5枚分が適量になります。
西沢 減塩食を長続きさせる方法を教えてください。
徳丸 一つは酢や香辛料などを上手に使うこと、もう一つは私も実践していますが、塩分が少ないメニューを用意しておき、塩分を摂り過ぎた翌日はそのメニューにして、塩分を相殺することです。私の場合はコーンフレーク、ヨーグルト、サラダ、野菜ジュースで、これは塩分が少なく、塩分を排泄するカリウムを多く含むメニューです。無理に1日の中で塩分制限をするのではなく、塩分の少ない食事を定期的に挟んでいくことが長続きのコツです。
西沢 生活習慣病やCKDにならないために日常で気をつけることは?
小原 生活習慣改善のポイントは、塩分摂取量は3~6g、バランスのよい食事、肥満の改善、適切な運動、飲酒量は適量まで、禁煙の六つです。肥満はそれだけでCKDになることが分かってきました。お酒は量が多いと問題になります。これらを守ることがCKDの予防になります。
西沢 CKDの自覚症状は?
小原 血圧が上がってくるとCKDが進行している可能性があります。糖尿病もCKDになる最大の要因ですので、尿糖が出てきたら受診しましょう。むくみも、原因は肝臓、心臓、腎臓など様々です。尿の泡立ちを気にする方も多いですが、蛋白尿とは関係ない場合もあります。また、CKDの場合は進行してもなかなか症状が現れにくいので、健診を受けていただくのが一番です。
西沢 気をつけるべき既往症は?
小原 糖尿病と高血圧は重要です。多発性嚢胞腎は遺伝性の疾患で、結石や膀胱炎を繰り返すこともCKDのリスクとなります。いずれにしろ、既往症は昔のことと考えず、医師に詳しく伝えてください。CKDの原因や診断、今後の治療方針を決める際に重要な情報になります。
西沢 薬物治療の副作用も心配です。注意点は?
小原 どんな薬も副作用が出る可能性はゼロではありません。しかし、服用後にじんま疹が出た、体調が悪くなったなどの場合は医師にすぐに伝えて、違う種類の薬を検討してもらうことが大切です。
西沢 サプリメントや痛み止めなど日常で使う薬はどうでしょう。
小原 鎮痛薬は、常用すると腎障害が出る可能性が高くなります。サプリメントではプロテインが人気ですが、過剰に飲むと蛋白質を摂り過ぎる弊害が出てきます。漢方薬も種類によっては血圧を上げたり、電解質を乱したりするものがあるので、過剰に飲んだり、複数の薬を重ねて飲んだりするのは避けたほうがよいでしょう。
西沢 薬やサプリメントについては自身で判断せず、医師に相談することが大切ですね。本日はありがとうございました。