共産党の元職員で今も党員の男性が19日に都内で会見を開き、「党首公選」の必要性を訴えた。志位和夫委員長が20年以上にわたって在任していることに異を唱えた形で、内部から執行部批判が出るのは異例だ。
この男性は、松竹伸幸氏(67)。党職員時代は党政策委員会の安保外交部長などを務めたという。会見で党の閉鎖性を指摘したうえで、「現場の党員の声が表に出て議論されることで、党の組織的な課題が解決する」と強調。「党首公選」の導入を主張した。実現すれば、自ら立候補する考えを示した。
党によると、党員数は約27万人。トップの委員長は約200人で構成する中央委員会から選ばれ、一般の党員は直接関わらない。志位氏は2000年に委員長に就いた。
創立100年を迎えた最古参の政党で起きた異変に、党所属のある国会議員は「(執行部にとって)頭の痛い問題であることは確かだ」と漏らす。(筒井竜平)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
- 【視点】
共産党には、党内で議論はしても、いったん組織が決めれば鉄の規律で守る「民主集中制」があり、党の規約5条8は「党の内部問題は、党内で解決する」と定めています。 党は「党首選びという党内の問題について、異論を唱える本を出版し、記者会見まで
- 【視点】
共産主義を掲げながら一定の国政議席を保ち、創立100年を迎えた老舗政党はいま、大きな歴史的転換点に立っていると思います。 振り返れば、東西冷戦終結、旧ソ連をはじめとする社会主義陣営の崩壊をへても、独特なロジックを組み立ててその負の影響