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 Q 日米安全保障条約が、改定から60年を迎えるんだってね。

 A 60年前の1960年1月19日、それまでの日米安保条約(旧安保条約)に代わって、当時の岸信介首相とアイゼンハワー米大統領のもとで現在の安保条約が署名されたんだ。この条約が、いまも日米同盟の根幹となっているんだよ。

 Q どんな内容なの?

 A 特徴は、日本が米軍に基地を提供し、日本の領域で「武力攻撃」があった場合、日米が共同で「共通の危険に対処」と定められている点だ。旧条約では、日本は基地を提供するけど、米国が日本を防衛する義務などは明記されず、批判が根強かったんだ。

【特集】日米安保の現在地
60年前の1月19日、旧安保条約が改定され、現在の日米安全保障条約が調印された。国際秩序の構図が大きく変わるなか、変わろうとしている日米同盟の性格。「日米安保の現在地」を探る。

 Q 当時はどんな状況を想定していたの?

 A 条約を結んだ当時は、米国と旧ソ連の冷戦のまっただ中。想定していた最大の脅威もソ連の存在で、ソ連の太平洋進出を防ぐため、米国には地理的にも日本の守りを固める戦略上の必要性があったんだよ。

 Q でも、冷戦はすでに終わったよ。

 A 冷戦後、「何のための日米安保条約か」が問われることになった。そこで日米は96年、条約の役割を「アジア太平洋地域において安定的で繁栄した情勢を維持するための基礎」と位置づけた。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮や台頭する中国への対応が念頭にあったんだ。

 Q そういえば、トランプ米大統領が安保条約について「不公平だ」と言っていると聞いたけど。

 A そうなんだ。自国の利益を最優先する「米国第一主義」を掲げるトランプ氏は「米国が攻撃されても日本は助ける必要はない」と不満を語っている。日本を含めた同盟国に対して駐留米軍経費負担の増額や米国製武器の購入などを迫っているんだ。日本の安全をどう守り、米国とどう向き合っていくのか。いま改めて問われているよ。(竹下由佳)