なぜ、再び故郷を追われないといけないのか――。イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区北側の住民110万人に対して出した退避の要求に対し、ガザ住民の間では、南隣のエジプトへ追い出そうとしているとの警戒感が広がっている。
「今起きていることは、私たちに『ナクバ(大破局)』を思い出させている。それは誰一人、望んでいないことだ」。ガザ地区北部に住むジャーナリスト、アブドルハミド・アブドルムアティさん(45)は朝日新聞の電話取材にそう語った。
ナクバとは、1948年、イスラエルの建国に伴い約70万人のパレスチナ人が周辺国などに難民として追いやられた、今も多くのパレスチナ人に残る悲惨な記憶だ。国連によると、ガザ住民の約8割はここに難民として移り住んだ人々やその子孫で、再び故郷を追われることへの警戒感は非常に強い。
アブドルムアティさんは「そもそも、なぜイスラエルのせいで自分たちの土地を追われ、難民にならなくてはいけないのか。私は離れない」と怒りをあらわにする。
ガザ地区は奄美大島の半分ほどの地域に約220万人が住む。人口密度は世界屈指だ。イスラエル軍による13日の退避要求以降、南部に多数の避難民があふれ、すでに受け入れ能力を超えている。
多数の避難民を、今後どうするのか。
イスラエル側は方針を示していないが、イスラエルの元外務副大臣は13日、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラの番組で「(エジプトの)シナイ半島の砂漠に都市を造って移住させる計画が以前からあった」と語り、物議を醸した。
ハマス指導者の主張は
パレスチナ自治政府筋も「イ…
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