政治家を取材していて、いつも気になるのが「この議員は本音ではどう考えているのか」だ。
自民党なら自民、中道改革連合なら中道の「党としての考え」はあるだろう。だが、議員個人としての思いは、必ずしも党の方針と重ならないこともあるのではないか。
例えば、終盤国会で最大の焦点となっている皇室典範改正案。政府は、旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える案について、養子の子が男性であれば皇位継承権を有することを条文案に盛り込んだ。一般人として生活してきた人を養子に迎えてまで「男系男子」を維持しなければならないものだろうか。
「本当にそう思いますか」。秘書がドアを閉めたタイミングで、自民党のベテラン議員に聞いてみた。しばらくの沈黙の後に返ってきたのは、「私は女性天皇ができればいいと思っているんだけどね……」との言葉だった。
「伝統といいながらおかしいものはいっぱいある。相撲の土俵にだって女性は上がれない。何の合理性もないじゃない」。ふたりきりなのに、声のトーンを抑えている。この議員は党内でも保守派とみられている。意外に思いながら相づちを打っていると、「男系男子とか、男系女子とか言われたって普通の人は何のことか分からない。そんなもので人を区別するなんて不平等だ」と続けた。
「本音を言った途端、票が消える」
朝日新聞が5月中旬に行った…
この記事の続きを読むなら今がお得。初回1カ月無料+Visaギフトカードが当たる▶今すぐ登録
河西秀哉名古屋大学教授=皇室・近現代史視点いまなら試し読みこの記事を読めば、今回の皇室典範改正の内容が、「皇族数確保」や「安定的な皇位継承」、さらには象徴天皇制を今後どうしていくのが望ましいのか、そういった観点で決められたのではなく、自身の選挙のため、熱心な層をつなぎ止めるための方策だったことがよくわかります。 つまり、声のでかい少数派の言うことを聞くことこそが、選挙対策になると思われたのでしょう。 こういった形を変えるためには、きちんと選挙で政治家にわかってもらうような投票行動をとる必要があるのではないでしょうか。
2026年7月12日 21:54
小川公代上智大学教授=ケア・文学視点国民の多数派がすでに女性天皇を支持している社会で、政治家たちが率直な意見を述べられないという事実。国民のためによりよい政策を議論する国会で、議員たちは「有権者全体」ではなく最も熱心な少数派の支持者たちの反応を恐れて、言うべき言葉を呑みこんで
2026年7月14日 12:55











































