「ICC解体する」 ルビオ米国務長官が主張、同盟国にも協力求める

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ワシントン=中井大助
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 米国のルビオ国務長官は、13日配信の米紙ウォールストリート・ジャーナルへの寄稿で、「我々が持つすべての手段を用いて、国際刑事裁判所(ICC)を解体する」と主張した。国務省も同日、ICCが「米国の主権に対する許容できない脅威」になっているとして、同盟国にも働きかけてその脅威を取り除くことに着手すると表明した。

 ICCは2002年に設立された、戦争犯罪などを追及して「法の支配」を守る国際司法機関で、赤根智子氏が日本人として初の所長を務めている。ICCに加盟していない米国は、これまでも米国やイスラエルへの捜査をめぐってICCの検察官や裁判官への制裁を行ってきた。今後はそれらを強化する方針とみられる。

 国務省は声明で、「ICCは、米国の国益のために働いている米国の軍人や官僚を起訴し、収監する権限があるとしている」と説明。「ICCの脅威を取り除くためには、どんな外交手段も除外しない」としている。

 具体的に検討している外交手…

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この記事を書いた人
中井大助
アメリカ総局長
専門・関心分野
アメリカの社会、政治、文化
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    鈴木一人
    東京大学大学院教授・地経学研究所長
    解説いまなら試し読み

    アメリカが加盟していない国際刑事裁判所を、外からどのようにして解体することができるのだろう?重大な数の加盟国が脱退するなりすれば、組織として維持できなくなることは考えられるが、アメリカに同調してICCを脱退する国がどのくらいあるのだろうか。ICCの検察官を制裁の対象としても効果はなく、ICC全体を制裁したとしても、解体させることは難しいだろう。アメリカのことだからICCを空爆するなどと言い出すかもしれないが、ICCは制度であって、建物が壊れても別のところでやり直せる。いずれにしても、アメリカは自らの主権を侵害する国際機関には徹底して対抗するつもりのようだが、できることと言えば、せいぜい非加盟のまま文句を言うことくらいだろう。

    2026年7月14日 02:51
  • commentatorHeader
    三牧聖子
    同志社大学大学院教授=米国政治外交
    視点いまなら試し読み

    ルビオ国務長官は「同盟国にも協力を求める」としているが、日本政府は具体的な「協力」要請があった際、どう応じるのだろうか。  既にトランプ政権下で、アメリカのICC攻撃は確実に進行してきた。2024年11月、ICCがイスラエルのネタニヤフ首相に逮捕状を出したことを受け、2025年バイデン大統領に代わったトランプ大統領はICC関係者への制裁を可能にする大統領令に署名。ネタニヤフ首相らの逮捕状を請求したカーン主任検察官や裁判官らに制裁を課してきた。 世界の多くの国の個人や企業は多かれ少なかれアメリカ企業が提供するサービスに依存している。それゆえにアメリカの制裁対象者になると、メールアカウントやクレジットカードなどが使えないなど、生活に大きな支障が出る。現ICC所長・赤根智子氏は2025年12月に開催されたICC締約国の年次総会で、ロシアやアメリカによるICCへの圧力を念頭に、ICC関係者が「テロリストや麻薬密売人らと同様の制裁を受けている」現状への懸念を表明し、「われわれはいかなる者からの圧力にも屈しない」と宣言した。 高市首相は今年1月、赤根氏と首相官邸で面会し、「法の支配」の強化に向けた協力を確認しているが、今や「ICC解体」まで公然と宣言し始めたアメリカの行動から目を逸らし続けるのであれば、日本政府が語る「法の支配」はまったくの方便だったということになりかねない。ICCや赤根氏を守れるのか。日本政府の本気度と行動が問われている。

    2026年7月14日 11:26

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