現場から

マンション「全戸民泊に」 突然の退去要請と残った「3LDK」の謎

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岡野翔
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 今春の大型連休の合間だった。ある大阪市内の賃貸マンションの入居者に1枚の文書が届いた。

 《本物件を全戸民泊使用とするため、2025年6月末日までに本物件の明け渡しを履行していただきたく、その準備をお願いする次第です》

 マンションオーナーからの突然の退去要請だった。

 立ち退き料などの補償に関することには触れられておらず、文章は《以上用件のみにて失礼いたします》と結ばれていた。

 住人の一人は、途方に暮れた。

 「期限まで2カ月もない。どうしよう……」

住居と民泊が混在していた

 登記簿によると、マンションは2019年9月築。JR大阪駅大阪市北区)から徒歩と電車で30分以内の住宅街にある。

 不動産仲介業者のサイトなどによると、居住フロアの2~8階に3室ずつの計21室。この住人宅は1Kで、家賃は6万円台だった。

 20年1月には市から国家戦略特区法に基づく「特区民泊」施設の認定を受け、入居者がいない居室の一部で宿泊客を受け入れていたようだ。

 住人も「宿泊客の出入りや客室清掃の様子を何度か見た」と話す。

 オーナー会社(大阪市中央区)の申し入れは、それを「全戸」に広げるというものだった。

 「通勤に便利で、浴室乾燥機などの設備面も申し分なかった」と語る住人。当面はここに住み続けるというライフプランは再考を迫られた。

 悩んだ末に退去することを決めた。

 他の入居者も同じだったのか、引っ越し業者が出入りし、駐輪場の自転車の数は減っていった。

弁護士「6カ月を経なければ…」

 オーナー会社からの文書の内容を、専門家は問題視する。

 多くの違法な立ち退き要請に…

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この記事を書いた人
岡野翔
大阪社会部
専門・関心分野
公金の使途、公的機関の情報公開、言論の自由
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    成川彩
    韓国在住 文化系ライター
    視点

    最近民泊関連のトラブルが増えていると聞きます。数年前、民泊ではないですが、母が退去要請を受けたことがありました。知らないうちに家主が変わっていて、建て替えのためということでした。この記事と同じように2ヶ月くらいの短い期間で出るように迫られ、

    2025年9月30日 10:22
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    小西美穂
    関西学院大学総合政策学部特別客員教授
    視点

    万博で国内外から多くの人を迎えている大阪で、こうした事態が起きているのは非常に残念です。インバウンド需要を追い風に民泊が急速に増えたのは、街を歩いていても強く感じます。その動き自体は理解できますが、記事にあるように「補償もなく2カ月で退去を

    2025年9月30日 23:45