ストーリー

都立でも勝てる 身体能力を強化、センスを磨いて夢舞台まであと一歩

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岡田昇
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 プロ野球・横浜DeNAの佐々木千隼さん(31)が卒業した2013年。その年の夏、都立日野高校の硬式野球部は全国高校野球選手権西東京大会の決勝に初めて進出した。

 オフィス家具大手「イトーキ」(東京都中央区)で空間デザインを提案、販売する池田直人さん(30)は、その時のエース。「キャッチボールもまともにできない史上最弱の代だと言われていたんですが」と振り返る。

 新チームがスタートして、最初の練習試合。同じ都立高校にボロ負けした。「まったく試合にならなくて。先輩たちの顔に泥を塗るまねだけはしたくないと焦りました」

 スター性のある選手がそろい、個々の能力で戦えた上の代と違って、自分たちは束にならないと勝てない。野球はもちろん、普段の学校生活から見直すことにした。しっかりと授業に臨み、委員なども率先して引き受ける。模範となり、周りから応援されるようなチームになろうと話し合った。

 監督の嶋田雅之教諭(63)=現・都立小平南=が力を入れたのは、身体能力の強化だ。2007年に日野に赴任した嶋田さんは、野球部の練習を見るなり「宝の山だ」と選手たちの素質に目を見張った。一方、「体力トレーニングが不足していて、基礎的な筋力がない。だからパワーをつけたら、すごいチームになると思った」。

 本を読んだり、ユーチューブの動画を見たりして様々なメニューを考案した。ノックも効率重視。部員もノッカーにして4カ所で打ち、野手が待つ時間を減らした。名物は通称「へろへろティー」。トスされた球を打つティー打撃と、もも上げを交互に繰り返す練習で、疲れてくたくたになるところから名付けた。「フリー打撃で1日10本フルスイングしても、バッティングは良くならないと思う。ならば、短時間で100球以上フルスイングしよう、っていう考え方です」とその狙いを話す。

 もう一つ、嶋田さんが大切に…

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