丹下健三設計の船の体育館、解体始まる 「悔しい気持ちでいっぱい」
建築家丹下健三(1913~2005)が設計し、その外観から「船の体育館」と呼ばれて親しまれてきた旧香川県立体育館(高松市)で10日朝、解体工事が始まった。体育館の保存・再生を求める民間団体が、解体工事への公金支出の差し止めを求めた住民訴訟が続く中での着手となった。
午前7時半ごろ、雨が断続的に降る中、体育館の敷地にトラックや県の関係者を乗せた車が次々と入っていった。作業員に工事の注意事項が伝えられ、道沿いには工程表などが貼り出された。しばらくして敷地内の樹木を切断するチェーンソーの音が響き渡り、工事が本格的に始まった。
その様子を少し離れた場所から撮影する人の姿があった。
市内に住む自営業の長町君枝さん(43)は、高校1年まで近所に住み、部活動の大会で体育館を利用することもあった。体育館は「アート県かがわ」の源流ではないかとも感じており「本当に解体でよいのか、気持ちが消化できない。悔しい気持ちでいっぱい」。
1964年に完成した船の体育館は、日本を代表する建築家の丹下が手がけた戦後モダニズム建築だ。県内にはほかにも丹下が設計した県庁舎東館(高松市)があり、こちらは耐震改修されて、2022年に国の重要文化財に指定された。
解体か保存か、長年の議論
船の体育館はこの日を迎える…
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