生徒が作る330人分の「お食事」、畑の里芋をそぼろ煮に 自由学園

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立岩穣一

【連載】高校思い出クリック~青春群像記~

高校をシリーズで紹介する企画。今回は自由学園の2回目です。

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 自由学園では、昼食を「給食」ではなく「お食事」と呼ぶ。学校からあたえられる食事ではなく、自分たちで作る「お食事」――そんな思いが込められている。食材の栽培から調理、配膳、後片付けまで、生徒が主体となって行う。創立者が掲げた暮らしの中で学ぶ「生活即教育」を実践する場だ。

 「ご飯が炊けました!」

 台所に生徒の声が響く。白衣姿の生徒が大釜のふたを開けると、湯気の向こうに炊きたてのご飯が顔をのぞかせる。創立以来続く「お食事」の準備だ。

高校1年生28人で330人分の「お食事」作り

 この日、調理を担ったのは高校1年の28人。各生徒が2週間に1度、昼食を作る。献立は、自分たちが畑で育てた里芋を使ったそぼろ煮をはじめ、野菜入りの卵焼きに大根おろし、ご飯、酢の物、緑茶、牛乳。

 「卵焼きは中心温度を測って。しっかり火が通った?」。生徒が互いに声を掛け合い、衛生についても学ぶ。食中毒が起こらない温度まで加熱されていることを確認した。調理台では、キュウリ、里芋、ニンジンと食材ごとにまな板を洗い直し、次々と刻んでいく。

 3、4時間目の約2時間で330人分を作るため、協力は欠かせない。慣れない手つきの生徒には「こうすると早いよ」と助言し、教え合う。調理だけでなく、洗い物や掃除も全員で分担する。

中心はリーダーとサブリーダー

 全体の作業の進捗(しんちょく)を管理するのはリーダーとサブリーダーの生徒だ。リーダーの浅見茜さんは、大人数での調理を通して「人が困っていることに気づけるようになった」という。手が空いたら洗い物に回る。誰かが遅れていれば助ける。そうした気配りが身についたという。

 「最初は何をしていいかわからず戸惑った」。そう話すのはサブリーダーの太田優有さん。昨年4月に入学し、中等部(中学校)で経験を積んだ同級生から作り方を教わりながら、台所での動きを覚えていった。学んだことは学校の外でも生きている。「前は暇だとスマホを見ようと思ったけど、今は先に掃除をしようと思うようになった」と京都府出身で寮生活をする太田さん。先を見通して行動できるようになり、夏休みに帰った実家では、両親にその変化を驚かれたという。

■机上の勉強だけでは得られな…

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立岩穣一
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