第5回待ったなしの地域移行 それでも「主役は生徒」、実情踏まえた改革を
「そもそも、地域移行とは、何のために、誰のためにすることなのか。本当は、真っ先にそこを問う声を上げるべきではなかったのか」
福島県内の公立校で長年、吹奏楽部を指導し、生き生きと楽器を演奏する何百人もの生徒たちを見てきた県吹奏楽連盟の田母神貞子理事長はいま、そう自問している。
福島県吹奏楽連盟は、国の地域移行の方針などを受け、県内のすべての支部で、学校の部活動とは別に吹奏楽のレベルアップを図る「アカデミー」を設立した。
吹奏楽が盛んな地として知られる県東部のいわき市では、県吹奏楽連盟が指導者への謝礼などをまかなう形で、2023年に「いわき吹奏楽アカデミー」がスタート。地元スーパーなどの協賛も得て、今年度も月1回の練習に小中学生約80人が参加している。
練習場所と大型楽器は、市が運営する公共ホール「いわき芸術文化交流館アリオス」が提供する。
ホールの建設当時から市は、吹奏楽を「文化のコア(核)として外せないもの」と位置づけてきた。アリオスの学芸員、足立優司さんは「若い人たちや地元の人と芸術文化とのつながりを深める事業は、今後、より大切になってくる」と話す。
公共ホールが核となって吹奏楽を支えるという取り組みは、地域の音楽文化の維持のためには先進的で、理想的な一例であるように映る。
それでも、地域移行の受け皿…
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