
利用前に確認すべき三つの予備知識
株式会社クヌギ 取締役 /
ウェブメディア「クレジットカードを知る」編集長
石川 真太郎
新型コロナウイルスや政府のキャッシュレス促進策をうけ、スマホ決済やクレジットカードの需要は高まっています。
実際に株式会社マネーフォワードが行った「コロナ禍の個人の家計実態調査」によると、調査対象者7827人の約4割に当たる方が、「キャッシュレス決済を以前より利用するようになった」と回答しました。
しかしながら、スマホ決済やクレジットカードは便利な一方で、使い方を間違えると多額の借金を背負う可能性があります。キャッシュレス決済を利用する前には正しい金融知識を身につけておくことが大切です。
キャッシュレス決済を使う前に知っておきたい予備知識
キャッシュレス決済を利用し続けると、個人差はあるもののお金を使っている感覚が薄れていきます。実際に、独立行政法人国民生活センターには、スマホ決済やリボ払いにより金銭感覚を失って、多重債務者になってしまったという相談が寄せられています。
キャッシュレス決済を利用する前には下記の三つの項目を確認して、「無駄なものにお金を使わない」「計画的に利用する」ことが大切です。
1. リボ払いはできる限り利用しない
2. 依存症にならないように注意する
3. 支払い管理をきちんと行う
リボ払いはできる限り利用しない
キャッシュレス決済の代表格であるクレジットカードには、リボ払いサービスの機能が備わっています。 リボ払いとは、カード利用金額や利用回数に関わらず、毎月の支払いを一定額にする返済方法です。
一見すると、分割払いのように返済額をコントロール、または毎月の返済負担を軽減できる返済方法に思えるかもしれません。しかしながら、リボ払いには高額な金利手数料が発生するので注意が必要です。
例えば、返済額50万円を金利18.0%、月次の支払い金額(元金)を1万円で返済するとした場合には、完済までに約18~19万円もの利息が発生します。
【リボ払いの返済シミュレーション】
※返済額50万円・金利18.0%・元金1万円・初回利息7,500円で計算
※元金定額返済方式で算出
※実際の返済内容とは異なる可能性があります
元金を1万円などの少額に設定した場合は、返済期間が長引き完済までに多額の利息を支払うことになり、多額債務の原因となります。 実際に地域の消費生活センターにはリボ払いに関する相談事例が増えています。また、一般社団法人日本クレジット協会ではリボ払いを利用する上での注意喚起を掲載しています。
特に、2000年以降に社会人になったミレニアル世代の多重債務の原因の一つがこのリボ払いだとされています。クレジットカードを利用する際にはできる限りリボ払いは使わないようにしましょう。
依存症にならないように注意する
クレジットカードやスマホ決済を利用する際には、カードホリック(カード中毒)や買い物依存症に気を付けましょう。キャッシュレス決済を利用していると、お金を使っている実感が薄れ、買い物依存症になりがちです。
依存症を専門とする大石クリニックでは、下記のチェックリストに該当する項目が多いほど買い物依存症である可能性が高いとされています。
【買い物依存症を確かめるためのチェックリスト】
引用元:大石クリニック「買い物依存症チェック」
上記で「はい」の該当項目が多い方は、クレジットカードのショッピング限度額を上げ過ぎない、スマホ決済では必要以上の金額をチャージしないように心がけましょう。
クレジットカードのショッピング限度額は、カード会社に連絡することで引き下げることができます。
また、買い物依存症の自覚があるならば、クレジットカードやスマホ決済の利用は控えた上で、近くの専門医療機関への受診を検討しましょう。
キャッシュレス決済を利用する時は支払い管理も行う
キャッシュレス決済の中でも特にクレジットカードを利用する際は、必ず支払い管理を行いましょう。
仮にクレジットカードの利用代金を返済できない場合は、信用情報機関に遅延や滞納の記録が残ります。信用情報機関は、クレジットカードや住宅ローンの返済履歴などの信用情報を管理する組織です。信用情報機関に登録された個人の信用情報は5~10年間保管され続けます。
そのため、一度利用代金の返済を遅延・滞納してしまうと個人信用情報に記録が残り、5~10年間は金融機関からの新規借入れやクレジットカードの発行がしづらくなります。
家計簿などをつけて支払い管理を行い、“無駄な出費をしていないか”、“返済不能な額を使ってしまっていないか”等を視覚的に確認して、利用代金が返済できない状況を作らないようにしましょう。
家計簿アプリの利用がおすすめ
家計簿をつけるのが面倒な方は、家計簿アプリを利用して支出管理をしましょう。
例えば、家計簿アプリの「マネーフォワード」を利用すれば、複数のクレジットカードやスマホ決済をまとめて管理できます。 さらに、支払い項目も種類別に自動で分けてくれるため、月々の食事代や光熱費にいくらかかったのか可視化できます。
家計簿アプリはマネーフォワード以外にも、「LINE家計簿」や「家計簿Zaim」などがあるので自分に合ったものを利用しましょう。


































































