
「信託クエスト」って何?
「そこの勇者よ、冒険に出てみんか?」
三菱UFJ信託銀行の公式サイト内の「お金の、育て方」(http://www.tr.mufg.jp/life-shisan/)を開くと、いきなり画面に王様が現れ、主人公を冒険にいざなうーー今年9月から同行が始めた「信託クエスト~剣と勇者とお金の冒険~」は、チャットを通してお金のことを学ぶ無料のロールプレイングゲーム(RPG)です。金融機関とRPG、異色のコラボレーションが話題になっています。
主人公は王様から100ゴールドを受け取り、「魔王」を倒す旅に出ます。登場人物の会話の文字が流れる速度は、まさに初期のドラクエさながらの絶妙なスピード。ノスタルジックな感じがプンプンとします。
「魔王を倒すための装備や宿代には莫大な費用がかかる」とのことから、資産形成やお金の大切さを学んでいきます。銀行と信託銀行の違いや、お金を貯めるだけではなく育てる必要性など、金融知識のあまりない初心者から興味が持てる内容です。
主人公はさまざまな経験を積むことで、レベルを上げていきます。一方で、よろしくない選択肢を取ると一気にゲームオーバー。。。まさにRPGです。また、道具屋で装備をそろえたり、カジノに行って一攫千金を狙ったりというイベントも。さらには途中で信託銀行に寄って、「30ゴールド分、投資信託を買う」などという選択肢もあります。
主人公のチョイスによってさまざまなルートに物語は分かれていくそうです。
3種類のグッドエンドと8種類のバッドエンド、さらにはキーワードを入れないと進めない1種類のスペシャルエンドまで、何度も楽しめる仕掛けになっていて面白いです。
この信託クエストを企画した、同行資産形成アドバイザリー部の斎藤英一郎部長、塩谷健グループマネージャー、制作を担当したスマートアイデアの江尻尚平社長に話を伺いました。
スマートアイデアは家計簿アプリなど生活に役立つサービスを開発・提供している会社で、三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)のスタートアッププログラムに参加したことから今回の企画に携わることになったそうです。
江尻社長によると、最初は銀行顧客向けの普通のチャットボットを提案したとのこと。しかし、提案を受けた塩谷氏によると「最初のものは、全然面白くなかった(笑い)」。そこで遊び心を入れたRPG風の企画を再提案。それがこの信託クエストの原型になりました。
シナリオは、ゲームメーカーのハドソンやタイトーなどでクリエイターとして活躍した宮崎県在住の平川らいあん氏が担当。細部までレトロなゲームを彷彿させるつくりにこだわりました。一方で、銀行っぽいやりとりもちょいちょいと出てきますが、「銀行員があまり口を出すと面白くなくなってしまうので、ストーリーも含めて、なるべく任せるようにしました」と塩谷氏。銀行の訴えたい内容をうまく入れ込むことに成功し、自身もドラクエⅡやⅢをプレイしたことがある斎藤部長が「面白い。顧客の裾野拡大につながる」と太鼓判を押しました。
同行が顧客としてまだまだ囲い込めていない30~40代の男性を中心に、スマホでプレイされているようです。複数の結末があるため、完全制覇しようと何度もトライする人が多いとのこと。狙い通りの結果につながっています。
今回はタイトル画面に「旅立ち編」と書いてあります。「まだ詳細は決まっていないが、利用者の反響を踏まえて次回以降の展開も計画しています」(塩谷氏)とのこと。第二弾が待ち遠しいです。


































































