
お金持ちになれる趣味の持ち方とは
自分の資産を上手に増やしていくためには、資産拡大のプロセスと自身のライフスタイルをうまく合致させる必要があります。ここでミスマッチがあると、人生の中でお金が逆回転してしまいます。
これはどのような趣味を持つのかという話にもつながってきます。
世の中では、よい趣味を持った方が人生が豊かになると言われています。よい趣味を持っていると、オンとオフをしっかり切り替えることができ、仕事もプライベートも充実するという流れです。
筆者が考えるに、同じ趣味といっても二つの種類があります。ひとつはシリアスな趣味でもうひとつはイージーな趣味です。
シリアスな趣味というのは、それをしていないと、その人の人生が成り立たないようなレベルの趣味のことです。模型のコレクションに何千万円もつぎ込んでしまった人などをイメージしてもらえば分かりやすいですが、ここまでくると、もはや趣味の領域を超えているかもしれませんし、いくらお金があっても足りないでしょう。
お金持ちの世界では、こうした行為を放蕩(ほうとう)と呼びますが、これにハマってしまったら、もはや引き返せません。このような人にとっては、放蕩そのものが人生であり、経済的な成功とは正反対です。
一方、イージーな趣味はまったく状況が異なります。イージーな趣味とは、適度な楽しみ方ができるものです。
こうした趣味を持つことができれば、人生も充実して、仕事も投資もうまくいくように思えますが、果たしてそうでしょうか。もちろん筆者は趣味を否定しているわけではありませんし、実はどちらかというと多趣味な方で、昔はお金を浪費してしまったこともあるくらいですから、むしろ反省を込めた話と思ってください。

実際にやってみると分かるのですが、お金を増やす行為というのは、実はとても奥が深く、知的好奇心をそそられるものです。見方によってはアートに近い部分もあり、それ自体にかなりの魅力があります。この面白さを知ってしまうと、たいていの趣味はそれほど魅力的に感じられなくなるといっても過言ではないでしょう。
つまり、何となくという理由でイージーな趣味を持つよりも、お金を増やすことを趣味にしてしまった方が、圧倒的に面白く、かつお得な可能性が高いのです。
この話は、お金持ちの人にギャンブル好きが少ないこととも深く関係しています。
厳密な統計がないので断言はできませんが、筆者の経験上、経済的に成功した人でギャンブルが好きという人は圧倒的に少数派です。これはギャンブルにお金をつぎ込むとお金がたまらなくなるといったレベルの話ではありません。ギャンブルという行為そのものにどれだけ魅力を感じるのかという違いに起因していると筆者は考えています。
最近は副業がブームとなりつつありますが、週末のちょっとした時間を利用してネットで商品を販売したり、ブログを運営したりするだけでも立派な事業です。どうすれば収益を最大化できるのかについて本気で考え始めたら、多くの人がビジネスの面白さにハマってしまうでしょう。
投資も同じです。どの企業が伸びるのか真剣に検討するとなれば、あっという間に時間が経ってしまいます。
不思議なもので、自分のお金や時間を投じてビジネスや投資に取り組んでいると、面倒な作業も苦になりません。おそらくその理由は「やらされた感」がないからですが、この楽しさは世の中の一般的な趣味をはるかに超えるものです。
つまり経済的に豊かになりたければ、お金が増える何かを趣味にすればよいのです。
同じ楽しみを得るのに、お金を払うのとお金をもらえるのとでは天と地ほどの差があります。もし副業などを考えているのなら、いくらもうかるかはあまり考えず、自分が楽しいと思えることを仕事にした方がよいでしょう。仮に利益が少なくても十分に満足できるはずですし、それでもお金の絶対値はプラスになっているのです。