
知識と知恵のどちらが大事?
お金と仲良くなるためには、知識も大事ですが、それ以上に知恵を身につけることが重要な意味を持ちます。投資はその最たるものですが、習うよりも慣れろという言葉がもっともぴったりする分野であり、体験から得た知恵の有無が、成績を大きく左右します。経験から得られる知恵を軽視する人は、かなりの確率で投資に失敗しますから、十分に注意してください。
筆者はこれまで20年以上にわたって株式投資を続け、それなりに成功を収めてきましたが、投資で成功するのは簡単なことではありません。一説では、個人投資家の8割は失敗して撤退するとも言われていますから、この数字だけを見ると、尻込みしてしまう人もいるでしょう。
確かに筆者の肌感覚もほぼ同じで、大多数の市場参加者が失敗しているのではないかと思います。しかしながら、筆者に言わせると、投資で失敗する人には共通した特徴が見られます。それは知識を過度に重視し、経験から得られる知恵を軽視するというスタンスです。このような人は、ほぼ100%投資で失敗します。
逆に言えば、知恵をしっかり生かせる人であれば投資で成功できるということでもあります。
投資は余裕資金でスタートすべきだ、というのは、どの投資本にも書いてある基本中の基本ですが、余裕資金でスタートしなければならない理由は、経験値が身につくまでには時間がかかり、その間に、何度も失敗する可能性があるからです。この失敗を乗り越えれば、どんな人でも一定の上達が見込めますから、まずは場数を踏むことが大事なのです。
直接、自分で体験できない場合には、実際に経験した成功した人から話を聞くのが一番です。単に投資本(教科書)とにらめっこしていても、ほとんど上達しないというのは、ほぼ断言してよいでしょう。
筆者は投資について尋ねられた時には、いつも「習い事と同じですよ」と説明しています。
ピアノやスポーツといった習い事は、基本的に自分がどれだけ練習したのかが上達のカギを握ります。あれこれ考えている暇があるなら、まずは練習に打ち込むべきだというのは、多くの人にとって共通認識だと思いますし、当然のことながら、この話は投資にもあてはまります。
習い事をしたことがある人なら分かると思いますが、基本的にたくさん練習した人には絶対にかないません。うまくなろうと思ったら必死に練習するしかなく、投資にも同じことが言えるのです。
投資が習い事と同じであるならば、誰に教えを請うべきかもはっきりしてくるでしょう。
ピアノを習いたければ、基本的にピアノが上手な人に教えてもらうべきです。サッカーがうまくなりたいのであれば、やはりサッカーがうまい人に習うべきでしょう。ピアノのことについて知識としては詳しいもののピアノを弾いたことがない人や、サッカーの知識はあるものの、サッカーをしたことがない人から習いたいという人は、ほぼ皆無ではないかと思います。
ところが投資の世界では、これと同じことが普通にまかり通っています。
自身では投資の経験がまったくないにもかかわらず、投資に関する理論には詳しいという人が大勢いて、マネー本などでも投資のアドバイスをしています。誰がどのようなアドバイスをしようがそれは自由ですので、とやかく言うつもりはありませんが、こうした人たちからアドバイスを受ける場合には、あくまでも教科書的な知識を提供してもらっているだけであるという割り切りが必要です。
少し厳しいことを言ってしまうと、こうした教科書的な知識は投資本や金融理論の本を見れば書いてありますから、直接、人から教えてもらう必要もありません。せっかく人から教えてもらうのであれば、当たり前のことですが、投資の経験が豊富で、成功している人から話を聞くのがベストに決まっています。
筆者が投資の初心者だった頃、基本的な投資理論はすべて教科書で勉強しましたが、実践面で参考にするのは、投資経験のある人の意見だけにすると決め、愚直にそれを実践してきました。筆者が投資で成功できたのは、誰の情報を参考にするのかという部分で決して間違わなかったからです。
経験のある人の意見を参考にし、あとは自分自身で何回も試行錯誤を繰り返せば、必ず投資についての勘所が分かってきます。ここまで来れば、投資で大きな成果を残せる確率はぐっと上昇してくることでしょう。結局のところ、コツコツと実践的な知恵を積み上げることこそが、投資で成功する最短距離なのです。












































































